第7回 毎日エクステンション・プログラム
「北京大学・サマーキャンパス2012」<報告・6日目>

<6日目> 8/27 「普寧寺」「普陀宗乗之廟」&「避暑山荘」

09:00気温30℃前後の蒸し暑い曇りの朝、一行は承徳市人民対外友好協会のガイド・肖さんの案内で、外八廟の一つ「普寧寺」へと向かいました。入口は既に大勢の観光客で賑わっており、境内は国内団体のガイド同士のマイクの声で騒然としていました。

「普寧寺」は清乾隆24年(西暦1755年)から3年をかけて創造され、漢とチベットの寺廟を総合した形式になっています。寺内の大乘之閣は6層の建物で、高さ36.75メートル。閣内には松、柏、杉、楡、椴(シナノキ)の5種類の木材を使って造られており、中国国内で現存する最大の木彫り仏像の一つ“千眼千手観音像”が安置されています。その大乗之閣の前では大きな線香が焚かれ、熱心に五体投地する人々の姿も見られました。

普寧寺

普寧寺


10:20次に一行は外八廟のもう一つの「普陀宗乗之廟」へと向かいました。ここも広い入口付近は大勢の観光客で賑わっていました。「普陀宗乗之廟」の建物は、山の地形に沿って建てられ、外八廟の建設では最も長い時間が費やされたと言われています。敷地面積は22万平方メートル、外八廟の中では一番大きく雄壮な廟です。乾隆35年(1770年)は、乾隆帝が60歳を迎え、翌年は乾隆帝の母親が80歳を数える年でした。その時には、多くの辺境の少数民族の王公や貴族が誕生祝いに訪れましたが、乾隆帝は清王朝の威厳を現し、各少数民族の人達の心を籠絡するため、そして蒙古、チベットの辺疆地区にはチベット仏教の信者が多いことを考え、ポタラ宮を模してこの廟を建てたと言われています。


一行は山頂の大紅台にある、鍍金された鋼瓦屋根の「万法帰一殿」を目指して、一歩一歩階段を登って行きましたが、思いの外、楽に登れ、早速、朝モヤに包まれた周囲の絶景を撮影していました。ガイドの肖さんが指さす方向には自然の悪戯のような「棒槌山」や避暑山荘の長城壁が霞んで見えていました。帰路の階段脇にある白壁には旧日本軍が書き残したと思われる落書きが所々に見られ、1933年(民国22年)に関東軍による熱河侵攻作戦が行われ、3月にこの承徳が占領された傷跡が残っていました。

外八廟

外八廟


12:20次に「普陀宗乗之廟」を後にした一行は、市内のレストラン「閲激楼」での昼食となりました。徐先生とはこの日の昼食で最後となり、先生から今回のツアーは“草原の王朝遺蹟を巡る旅”とともに“草原の食文化を堪能する旅”でもあった旨の感想が述べられ、来年のサマーキャンパスは中国大陸の南方の重要遺跡群を訪ねたいとの提案がありました。一行は徐先生に対する感謝の気持ちと期待とともに、来夏の再会を期してのお別れの乾杯となりました。午後1時過ぎに一行は一旦、雲山飯店に戻り、ロビーで徐先生のご家族3人との記念撮影をした後、奥様の運転する乗用車をお見送りしました。


14:00一行はホテルを後に「避暑山荘」へと向かいました。「避暑山荘」は清朝時代の夏の離宮で、総面積5,460平方キロメートル、周囲の城壁は10キロメートル、中国四大名園(北京の頤和園、承徳の避暑山荘、蘇州の拙政園、蘇州の留園)の一つでもあります。承徳は気候が良く、自然が豊かで景色に恵まれ、温泉もあったことから、康熙帝は1703年にここに離宮を造営することに決めました。雍正帝の治世を経て乾隆帝の1741年から大規模な整備が行われ、竣工から87年の時を経て1790年に完成しました。建築に当っては江南地方の名園・名勝を参考にしたと言われており、内モンゴルや大興安嶺山脈から松や柏が持ち込まれて移植されました。また園内には、乾隆帝の勅命により編纂された中国最大の漢籍叢書「四庫全書」が収蔵されていました。「外八廟」は避暑山荘を取り囲んでいる寺社の総称で、1994年に避暑山荘とともに世界文化遺産に登録されました。溥仁寺と溥善寺以外は全てチベット様式で建てられており、これはチベット仏教を信仰するチベット人やモンゴル人に対する懐柔策だったと言われています。

避暑山荘の入口付近も大勢の観光客で賑わっていました。山荘内は宮殿区と苑景区の二つの部分に分けられ、宮殿区は山荘の南端に位置し、皇帝が政務を執ったり、居住していた場所で、正宮、松鶴斎、東方宮等の建物があります。苑景区の面積は山荘の約八割を占め、湖、平原、山岳などから構成されており、当時、皇帝が宴会等を催した場所でした。有名な建築物としては、煙雨楼、金山亭、如意州、文津閣等があります。一行は宮殿区を見学した後、約1時間の周遊カートを利用し、広大な苑景区の山岳地区にある絶景ポイントから避暑山荘の景観を楽しみました。途中での城壁では万里長城を思わせる頑強な造りに驚き、眼下には午前中に見学した「普陀宗乗之廟」をはじめ、「外八廟」の各寺院がモヤの中に浮かんでいました。

避暑山荘

避暑山荘


山岳地区の見学を終えた一行は緑豊かな湖畔地区をゆっくりと散策した後、平原地区を約1時間周遊するこの日、2台目のカートに乗り込みました。四庫全書を収蔵したと言われる「文津閣」では、前庭の岩の間から水面に漏れ映る三日月の姿を撮影したり、「永佑寺舎利塔」の前で記念の集合写真を撮ったり、草原の鹿を見つけて大騒ぎしたりで、この日の午後は心身ともにゆっくりとした見学となりました。


18:30避暑山荘の見学を終えた一行は、市内のレストラン「和和祥水餃宴」での夕食となりました。夕食では餃子に期待したものの品数が少なく、期待はずれとなりました。しかし、現地の旅行会社の社長から白酒の差し入れがあり、一行は乾杯の連続で大いに盛り上がりました。承徳ではどこも大勢の観光客に紛れての見学となり、避暑山荘でのカート利用は想定外の出費でしたが、一行にとっては大助かりでした。世界文化遺産に登録されるとカートの導入等、観光収入を期待する地元の受け入れ体制が強化されますが、「避暑山荘」の入口前広場では、更に地下の大型駐車場の建設工事が盛んに行われていました。


 「北京大学・サマーキャンパス2012」 報告

報告 1日目 「開講式」「特別講義」&「歓迎会」

報告 2日目 「居庸関」「鶏鳴駅城」「宣化古城」&「下八里遼墓壁画群」

報告 3日目 「元中都博物館」「元中都遺跡」&「元上都遺跡」

報告 4日目 赤峰博物館」&「朝陽双塔」

報告 5日目 「朝陽市北塔博物館」「朝陽博物館」&「牛河梁紅山文化遺蹟」

報告 6日目 「普寧寺」「普陀宗乗之廟」&「避暑山荘」

報告 7日目 「清東陵」&「独楽寺」「白塔寺」

報告 8日目 「元大都城遺蹟」&帰国


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