10月21日、この日も晴れ、気温10℃の爽やかな天気。午前7時半、西安での考古工作地の視察を終えた一行は早々にチェックアウトを済ませ、西安北西部に位置する「西安咸陽国際空」へと向かいました。見慣れた大雁塔の北裏側を回って高速道路へと進み、空港へ向かう高速道路の沿線は、不動産バブルとはまるで関係ないように建築中の高層マンション群が立ち並び、空港周辺は新たな大型ビジネス街の造成中で、3年前の広大な田畑の中に浮かぶように建っていた空港ビルとは様変わりの様相を呈していました。
空港ビル内は既に大勢の客で混雑しており、一行は劉建軍さんの誘導で、北京行きのCA1204便のカウンターへと急ぎました。搭乗手続きを終えた一行は、ここで歴史に詳しい現地ガイドの郭さんとのお別れでした。定刻10:05発北京行きのCA1204便は、定刻よりやや遅れて離陸したものの天候に恵まれ、快晴の北京空港にほぼ定刻通り到着しました。
午後0時15分、一行は各自、スーツケースをピックアップし、国内線の到着ロビーから国際線出発ロビーへと移動し、羽田空港行きのNH1256便と関西空港行きのNH 160便の搭乗手続きを済ませました。ここで6日間の中国滞在中、難しい考古学の専門用語の通訳に四苦八苦しながらも、無事に北京空港まで引率していただいた劉建軍さんとは、心から感謝しつつのお別れとなりました。
混雑する出国審査とセキュリティーチェックを済ませた一行は、定刻14:35発関西空港行きのNA160便で一足早く帰国される女史とは名残り惜しみながらのお別れとなり、定刻15:55発の羽田行きNA1256便の搭乗案内までは小休憩となり、最後の買物をしたり、飲食店で青空下の空港遠方に見える山々を眺めながら冷たいビールで喉を潤していました。
午後3時10分に搭乗案内があり、一行はほぼ満席の機内で出発を待ちましたが、離・発着機の渋滞で定刻より20程遅れ、16:15に離陸しました。満席の機内で各自、久しぶりの日本ビールとワイン等で機内食を味わった後、機内映画を鑑賞したり、仮眠を取りながら旅の疲れを癒していました。天候に恵まれた機は順調に飛行を続け、定刻よりも早めの午後8時に無事、羽田国際空港に到着しました。各自の帰宅時間が迫っていたため、スーツケースのピックアップ場所での解散となりました。関西空港の女史からも出発時刻が大幅に遅れたものの無事、到着し、帰路についた旨のメールが届いていました。
***********************************
当初、日中間の厳しい状況下で心配された一行の西安訪問の旅は、焦南峰先生の絶大なご尽力によって何の不安を感じることもなく、陝西省考古研究院の先生方やスタッフ及び現地関係者の皆さんの暖かい歓迎ぶりに返って驚かされました。世界最先端を誇る陝西省考古学院及び北京大学考古文博学院の発掘現場と技術を目の当たりにでき、貴重な考古学の実習を体験することができた『陝西省西安考古工作視察の旅』は、こうして無事、終了することができました。
参加者の皆さんには当初の『ゆとりある旅』どころか、早朝からの慌ただしい6日間の旅程に対し、絶大なるご協力を賜り、有難うございました。多忙な時期にも拘わらず3日間にわたって懇切丁寧にご指導・ご教示を賜りました焦南峰先生始め、陝西省考古研究院の先生方及びスタッフの皆さんに対して、この紙面をお借りし、心より感謝申し上げます。また、今回の西安訪問に当たって、有意義なご助言、ご推薦を賜りました早稲田大学の稲畑耕一郎先生及び北京大学考古文博学院の徐天進先生に対しても心から御礼申し上げます。
当報告書が参加者の皆さんにとって、旅の懐かしい想い出の一助になれば幸いです。尚、筆者の記憶違いによる事実誤認、旅先での不行き届きな点等、多々あったことと存じますが、何卒ご容赦下さいますようお願い申し上げます。
6日目 帰国の途へ
株式会社 毎日エデュケーション
生涯学習事業部 「毎日エクステンション・プログラム」 係
〒103-0025 東京都中央区日本橋茅場町2-12-10
PMOEX日本橋茅場町 H1O日本橋茅場町 207
電話番号 03-6822-2967